ぼくの行く道

青年海外協力隊2019年度1次隊(小学校教育)バヌアツ

ファンドレイジングという相互補助の仕組み

バヌアツでは、

ファンドレイジングが盛んに行われてる。

 

英語の「Fundraising」は、

「資金調達」という意味で、

主に「NPOが活動する上で必要となる資金を集めること」として使うらしい。

jfra.jp

 

バヌアツのファンドレイジングは、

村のコミュニティのお金を集めるため、

学校の運営資金を集めるため、

教会の建て替えのためのお金を集めるため、

うちの子の通学費を払うため、

など、様々な規模で行われている。

 

実際には、

お父さんたちが魚を獲ってきたり、

お母さんたちが伝統料理を作ってきたりして、

食べ物を売り、お金を集める、

バザーみたいな感じ。

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一食の値段は、

100バツとか200バツとかそんなに高くない。

けれど、村人みんなから集めたらけっこうな値段になる。

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面白いなと感じたのは、

各家庭ごと順番に、定期的にファンドレイジングを行ってるところ。

 

村人が集まるナカマルという集会場とか、

道路沿いにあるロードマーケットで、

定期的に「○○さんのためのファンドレイジング」

が開催されてる。

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これは、村の一軒ごと順番に行っているらしい。

 

エキペ村には、

片親で4人の子どもを育ててるお母さんもいれば、

お父さんとお兄ちゃん2人でニュージーランドに出稼ぎに出てるお金持ち家庭もある。

首都ほどじゃないけど、

お金がある家とそうじゃない家の差は、

確かにある。

 

だから、ファンドレイジングを行うらしい。

各家庭から少しずつお金を集めて、集まったお金は全てその家庭のものになる。

そうやって、生活が苦しい家庭を減らす。

 

村人にとって、ファンドレイジングとは、

「お互いの生活を助け合う」ためのもの。

 

村人は、自分も助けてもらってるし、

一人一人が払うお金はそんなに高くないから積極的に参加する。

 

一人一人がちょっとの負担をすることで、

誰か1人が苦しい思いをしないようにしてる。

 

 

暮らしを支え合ってることが、

 

コミュニティの一員という意識を強くして、

各家庭の繋がりも濃くすることに繋がってるのかもしれない。

 

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バヌアツ人のお金の使い方は、

お世辞にも上手とは言えない。

 

出稼ぎから帰ってきたお父さんが、

子どもの養育費のことを考えないで、

タバコやお酒にどんどんお金を使って、

お母さんが苦労してる家庭もある。

 

けれど、

このファンドレイジングの仕組みは、すごいなと思う。

 

今日は、ボクの家族の弟2人のファンドレイジング。

彼らの通学費がしっかり集まりますように。