ぼくの行く道

青年海外協力隊2019年度1次隊(小学校教育)バヌアツ

自分の手ですること。

水がなくて学校が開けない2週間、

エキペ村の人たちは、

ただぼんやりしてたわけでも、

水を求めて雨を待ってただけでもない。


このままだと、

水が止まるたびに休校にしなきゃいけないから、

(実際、去年そうだった。)

何とかしようとみんなで話し合って動き出した。


川から引いてくる水道は、天候に影響されちゃう。

エキペ村は海が近いし、地面を掘ればすぐ水が出てくるんじゃないか。

地下から水を引き上げる仕組み、前に他の村で見たぞ。

じゃあ、場所は広いココナッツ畑がいいな。

よし!始めよう!


大体、こんな感じの話し合い。

 


次の日には、作業が始まった。

集まって働くのは、村のボーイズたち。

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ボクと同い年くらいの友達たちからパパたちまで、

大勢の男手が集まって、毎日作業。

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計画的にコツコツ作業するのが苦手なバヌアツ人は、

動き始めるとものすごく速くてパワフル。

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1週間も経たないうちに、こんな感じ。

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もう少しで完成。

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ボクらは普段、お金でサービスを買っている。


マイホームが欲しい時は設計事務所に相談、建てるのは大工さん、

水道が壊れたら、業者に電話をかけて、

食べ物はスーパーや農協に買いに出かけて、

家具や生活道具が壊れたら、買い替える。


これらは、一生懸命技術を身に付けて、

サービスを提供してくれる人たちがいるから成り立ってる。

技術を持った人たちがいるからこそ、

ボクらはサービスを受けることができる。

 

 

バヌアツ人は、多くを自分の手でする。

自分たちで家を建てる。

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自分たちで牛を育て、

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動物を食べる時には自分たちでさばく。

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自分たちで魚を獲ってくるし、野菜も育てる。

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農作業道具が壊れたら、自分たちで直す。

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自分の手ですると、

自分でできることが増える。

能力が身に付く。

 
自分でできることが増えると、

誰かにしてあげられることが増える。

それをサービスとして提供することもできるかも。

 

エキペ村の人たちと暮らしてると、

ボクは、ちょっと頑張れば自分でできるはずなのに、

自分の手でしてないことが多くあるような気がしてくる。

 

 

ちなみに、

びっくりしたけど、彼らは学校の校舎まで作れる。

これが建設会社が作った校舎。

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こっちが村人が作った校舎。

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(この夏休みには、痛んだ校舎の修理をしてた村のパパたち。)

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バヌアツ人の生きる力の力強さに驚かされる毎日。