ぼくの行く道

青年海外協力隊2019年度1次隊(小学校教育)バヌアツ

(自分用メモ)バヌアツって、リゾート?発展途上国?幸福な国?

初めて訪れたバヌアツの全体的な印象を、今のところではあるけれど、

旅行じゃなくて、ちょっとの間この国で暮らすボランティアの視点から

文章にしておきたいと思う。

 

 

バヌアツの首都ポートビラに着くと、

そこは、「The 南国」

高いビルがなくて、頭上に広がる大きな空と

海沿いに集まった小さな街

夕陽の沈む海には、ヨットと小さな島が浮かぶのが見えて。

ほぼイメージ通りの南の島。

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日本にいる間にも、もちろん「バヌアツ」について調べてた。

その時のイメージの1つは、南国のリゾート。(調べて出てくる情報や写真がリゾートばかりだから。)

 

もう1つは、このサイトで紹介されてるように

happyplanetindex.org

イギリスの財団NEFが行なっている「地球幸福度ランキング」で

2006年度の調査で、1位。

現在は、4位の国。(ちなみに日本は140カ国中58位)

裕福とは言えないけれど、日々の生活に満足して、自然とともに暮らす人々。そんなイメージ。

(そんな国で生活してみたくて、バヌアツを選んだというのもある。)

 

それから、研修のために1ヶ月くらい首都で生活して、

1週間と少し首都から離れたエキペ村で生活してみて、ほんの少し分かったこと。

 

もちろん、リゾート地だし、街で歩いているオーストラリアやニュージランドの観光客たちは、見るからにバカンスに来てる感じだし

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いくつもあるオシャレなカフェや

新しく整備されたという海沿いの広場なんて写真によく映える。

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けれど、日本で検索して、綺麗な場所の写真しか出てこないのは当然で、

暮らしてみると、そこには写ってない物や人も見えてしまう。

 

バヌアツは、後発発展途上国と呼ばれていて(もちろん、この基準を作ったのは、先進国と呼ばれる国なんだけれど。)

発展途上国の中でも、「後発」と言われるくらいの経済発展の遅れている国らしい。

 

首都の中でも、トタンで作られた家の集落がたくさんあった。

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はだしで歩く子たちやゴミの転がる道

雑然としたお店の中には、埃のかぶった商品などなど。

 

やっぱり発展途上国なんだな~と思うことがたくさんある。

もちろん、どの国にも貧富の差はあるんだけど、

特にこういう国の首都にいると、ものすごく良い暮らしをしている家庭と、貧しい家庭の大きな差を感じてしまう。

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ホームステイでお世話になったかなり裕福なお家と、その近くの集落のお家

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でも、その後1週間と少し、首都から離れた村でどっぷり村人の生活に浸ってみたところ思うのは、

とても単純に、

この村の人たちは幸せそうだな~。ということ。

 

まず、大家族で暮らしているところ

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1つの敷地の中にいくつもの親戚家族が一緒に暮らしてる。

子どもがたくさんで、いとこやおじさんおばさん(というには若すぎる中高生くらいの若者)がいつも一緒にいる。

当然、グループが異年齢の集団になって

3才の子どもから20才くらいの若者までが一緒におしゃべりしたり、遊んだり、家の仕事を手伝ったりしてる。

 

小さな頃から、お兄さんお姉さんとともに、彼らを見ながら育つからか、

中高生の若者たちがものすごく純粋で優しい。

ずっと一緒に成長してきているからか、

大きくなってからも、男女の関係なく全員びっくりするくらい距離が近くて、仲がいい。

大人の目が少ないからか、

子どもたちがものすごく自由に振舞っていて、はだしであちこち走り回っては、大笑いしてる。

 

親だけじゃなくて、全員で子育てしているような印象。

子どもの育ちには、とても良いコミュニティだなと思う。

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それから、食べ物に全く困ってないところ

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一年を通して、20℃~28℃くらいの暖かい気候なため、

村のそこら中にココナッツやバナナ、タロイモやヤムイモ、パパイヤやマンゴー、パイナップルが生えてる。

文字通り、そこら中にあるから、常に何かしらのフルーツを採ってきては食べてる。(多くは、ココナッツ。)

食用の牛やヤギ、豚を飼っていて、時々、家族総出でさばいて食べる。

普段の食事は、炭水化物ばかりで、栄養は偏っている気がものすごくするけれど

飢えとは無縁な生活をしてる。

 

だからか、学校を卒業した若者でも仕事には就いてない人も多くいる。

家族の中で一人(それは大黒柱のお父さんが多いけれど)、

オーストラリアやニュージーランドに半年くらいの出稼ぎに出て(フルーツピッキングの仕事)、家計を支えてる。

この国では、ホームレスが全くいないという話もすごいなと思う。

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これは、3才の子からおじいちゃんおばあちゃんまで一族総出でヤムイモの畑作りをしているところ

 

ざっくりと村の生活を言うとするなら、

家族みんなでご飯を食べて、畑仕事をして、午後はのんびりして、夜早く寝る。

自分たちの土地と自然の恵みを大切にしていて、

満ち足りた毎日の生活を送ってる。という感じ。

 

国際社会の流れもあって、先進国の介入も避けられなくて、貧富の差もあるから

経済発展はどうしても必要なのかもしれないけれど、

こういう、村の素朴な暮らしを見てると

十分な医療と保健的知識、豊かな教育さえあれば良いんじゃないかなと思う。

 

あくまでも今の時点で考えることだから、

これから、この地で暮らしてみて、何を感じるか思うか考えるか楽しみ。

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