ゆるやかな時間の中で
バヌアツの人は休憩が大好き。
Spel(スペル)っていうのは、ビスラマ語で休むって意味ですが、
この言葉しょっ中聞きます。
家族の家で、何か手伝おうとすると、
「いいのいいの、あなたはスペル。」
学校で、お昼を食べた後、すかさず
「午後の授業までは、ちょっとスペルだよ。寝てきな。」
畑仕事してる時、
「お前、働きすぎだ。スペルしろ。」
そんなにせかせか動いてるように見えるかな。
どちらかというと、これまでのんびり屋だってみんなに言われてきたんだけどな。
と思ったりもしたのですが、違いました。
バヌアツの人々もみーんなしょっ中スペルしてます。
学校では、朝学校が始まる時間を過ぎても、先生も子どもものんびりやって来ます。
休み時間は、先生も子どもも座っておしゃべりしたり、何か食べてたり。
(これは日本でいう2,3時間目の業間休み。山盛りの米食べてる!)
お昼後もやっぱりおしゃべり、
放課後もやっぱり集まっておしゃべり。
日本では、毎日、全力疾走で仕事を追いかけてる感じで、
次は!次は!次は!って毎日働いてたような気がします。
それは、事務仕事をさっさと終わらせて、
学級のことやクラスのみんなのことを、のんびり考える時間が欲しかったから。
ぼくには必要だったからそうしてただけで、
バヌアツと日本、どちらがどうとかじゃなくて、
ここではこの時間の流れ方がすごく自然。
1日って案外、時間たっぷりあるんですね。
学校から帰ってからや、土日には、
家族でのんびりスペルタイム。
ご飯をみんなで食べて、ゆったりおしゃべり。
畑仕事をみんなでして、ゆったりおしゃべり。
教会にみんなで行って、ゆったりおしゃべり。
早口のビスラマ語か、地方言語(エキペ村の言葉)だから、
まだ何て言ってるのかはあんまり分からないんですが、
たぶん、くだらないジョークから、真剣な相談まで 。
とにかく会話の量がたくさん。
日本で、家族や同僚とここまで話してたかな、と自分を振り返ってしまいます。
そういえば、いつも海外に行くと極力、その国にひたりたくて、
日本の家族や友達とあんまり連絡取らなくなるんですが、
なぜかバヌアツに来てから、家族や友達と連絡取りたいなと思うことが多い。
旅行と住むことの違いかな?
バヌアツ人の影響かな?
大事な人たちを大事にしたいな。
と、ゆるやかなバヌアツの時間の中で思います。