バヌアツ人と犬
バヌアツでは、多くの人が犬とともに暮らしている。
エキペ村では特に、どの家庭にも犬がいる。
ただ、日本人と犬の関係とは少し違うみたい。
まず、1匹として首輪をしていない。
野良犬じゃなくて、ちゃんと名前を付けて飼っている犬が。
鎖にも繋がれていないから、
家の敷地内、敷地外、村の中、どこでも自由に行ける。
でも、どこかに行って帰ってこなくなることはない。
それどころか、飼い主の家族が出かける時には、
歩く家族の周りを、付かず離れずついてくる。
改めて犬って賢いな。と思う。
日本で見る犬よりも自由に見える。(あくまでも、見える。)
それから、誰の犬かは関係なく、村人はみんなその犬のことを知ってる。
ちゃんと「チョコレート!」って犬の名前で呼んで(名前の感じは日本と一緒だね。)
一緒に遊んでる子に「誰の犬なの?」って聞いたけど、
「う~ん、誰のだっけ?」みたいな感じ。
(生まれたばかりのよちよち歩きの子犬)
犬は、ヒトが一番初めに飼い慣らした動物らしく、
なんと!
1万5000年前から、(石器時代)
群れの中で、共同生活をしていたらしい。
サピエンス全史によると、
犬は狩猟や戦いに使われ、群れの警報装置の役割も果たした。
1万5000年も一緒に生活してきて、犬とヒトはうまく意思を疎通させるように共に進化してきた。
ヒトと一緒にいることの利点とかヒトの感情に敏感な犬たちの方がよく面倒を見てもらい、多く餌を与えられたので、生き延びる可能性が高まった。
らしい。
(難しい文章だから簡単な表現に変換。)
エキペ村の犬たちは、こんな犬に近い。
食事の後、残った食べ物や食べ残しは犬たちにあげる。
食事中も鳥や豚、牛の骨をもらおうと、近づいてきて、じーっと見つめてくる。
一定の距離以上は近づいてこない。
近づくと村の人に蹴られるから。叩かれるから。
(あまり書きたい話じゃないけれども、文化の違いだから少しふれると、)
バヌアツの人は、平気で犬を叩いたり蹴ったりする。
(その時のキャンキャン!って叫びは、日本人のぼくには結構つらい。)
大人を見て育つから、当然子ども達も同じように振る舞う。
それでも、子ども達と子犬は一緒に遊ぶし、
(土曜日の朝、6時に子ども達の声がしたから行ってみたら、夢中になって子犬と子ども達が追いかけっこをしてた。)
大人達と大人の犬は、一緒に野生の豚や鳥を狩りに行く。
日本のペットという感覚とは大きく違うみたい。
日本の「ヒトと犬」の関係よりも、もっともっと原初の時代の関係みたい。
(そう考えると、自由な生活というよりシビアな生活だった。)
文化と生活が違うと、「ヒトと犬」の関係にも違いがあるね。
久しぶりに日本の、うちの犬に会いたいな。