ぼくの行く道

青年海外協力隊2019年度1次隊(小学校教育)バヌアツ

教室は間違うところだ

とても好きな絵本がある。

 

教室はまちがうところだ

教室はまちがうところだ

 

 

長谷川さんのあったかい絵と蒔田さんの包み込むような語り。

 

授業で、発表するのは得意ですか?

授業で、手を挙げるのは好きでしたか?

 

毎週火曜日に授業に行ってる2年生のクラス。

とても元気で、パワフルで、にぎやかな子どもたち

素直で人懐こくて

本当に可愛い。

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ただ、本当にパワフル。

このクラスの先生も大声で指示出したり、怒鳴ったりしながら授業してる。

 

当然、ぼくのつたないビスラマ語じゃ太刀打ちできない時がある。

(1週間に1回とか、その時だけ行く飛び込み授業の難しさを感じる。にぎやかでパワフルか、落ち着いてて静かとか、担任の先生によってクラスの雰囲気もルールも全然違うんだよね。)

 

この日は、図形の立体の勉強。

 

「面が4つで辺がいくつで…」とか

「平面だけの図形と、平面と曲面がある図形が…」など

ちょっと複雑な説明が必要な場面がけっこうあったから、

担任の先生にも授業の流れがわかるようにワークシートを作って、

「今日は先生が授業した方がいいんじゃないかと思う。」

と言ってみた。

(今思うと、他のクラスに比べて、そのクラスに苦手意識があったから逃げようとしてたのかも。)

 

「あはは、カズがしゃべった後に、分かりづらいところ俺が通訳してやるから気にするな!授業やりな!」

(日本語にするとこういう感じの、人のいいおっちゃんなんだよね。)

その後に、

「こうやって練習するからこそ、1年後にはペラペラになってるぞ!」

(ペラペラかどうかはさておき、その通りです。)

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さて、授業はというと、

あの手この手で悪戦苦闘しながらも、

想像していたほどは、めちゃくちゃにはならなかった。

 

その中で、

立方体(サイコロ)や直方体(食べ物用タッパー)、円柱(ツナの缶詰め)や球(サッカーボール)

などの仲間を探す場面の時のこと。

 

初めは、探り探り何人かの子が発表していたけれど、

そのうち、分かってきたからか、すぐにものすごい人数の子が手を上げだした。

そのパワーの凄まじいこと!

 

「カズ!カズ!ミー!ミー!(僕!僕!)」

 

と、どの子も叫びながら手を上げる。

 

ちょっと一旦手を下げてもらって、

「しゃべらずに真っ直ぐ手を上げてる人に発表してもらうよ。」

と伝えると、

ほんの30秒くらいは静かに指名されるのを待つようになった。

 

けれど、我慢できない子たちの声がじわじわと出始めて、

静かにさせようとしたぼくの小賢しい言葉を吹き飛ばすように、

また、

ミー!ミー!の大合奏。

 

なんだかおかしく、子どもたちが可愛くなってきてしまって、

大爆笑してしまった。

 

授業中だったけど、思わず

「みんな最高だわ!写真撮らせて!」

と、撮った写真がこちら。

 

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今日も上手くいかなかったら嫌だな~とか考えて、

大事なこと忘れてた。

 

教室は「せんせいも」間違うところだった。

 

(授業はそのあと、最後の問題の出し方が悪すぎて、子どもたちに全く伝わらず、

この問題はもうやめよう。次の時間にまた考えよう。と、

しっかり失敗した。オーライオーライ!)

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